相続担当スタッフブログ

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2014.11.29更新

 相続を、両親で考えると片方の親が死亡すると1次相続、残りの親が死亡すると2次相続が発生します。一般的には女性の方が長生きですので、普通1次相続は父親で、2次相続は母親となります。そして父親の財産を母親が相続する場合は、配偶者の特例として法定相続分または16,000万円 以下ならば相続税はかかりません。1次相続だけを考えてしまうと母親が多く相続をした場合の方が相続税が少なくなります。しかしその後の母親の2次相続まで計算すると、1次相続で母親が多くを相続した場合の方が1次2次合計の相続税が増えてしまいます。

[例] 課税遺産総額1億円
    相続人は配偶者と子の2人  
       ①は法定相続分(1/2)での分割をした場合
    ②は母親が遺産のすべてを相続した場合

1次相続   基礎控除4200万円(平成27年以降3,000万円+600万円×2人)
 ①法定相続分で分割  1/2  場合
      母親   相続税     0円
      子    相続税   385万円             合計385万円
 ②母親が遺産すべてを相続した場合
   母親   相続税     0円
      子    相続税      0円                0円 有利
     
   母親が亡くなった
2次相続     基礎控除3600万円(相続人は子のみ3,000万円+600万円×1人)
 ①母親が1次相続で1/2取得した場合、 母親の課税遺産総額 5000万円     
   子    相続税   160万円
 ②母親が1次相続で遺産すべてを相続した場合、  母親の課税遺産総額  1億円
      子    相続税   1,220万円

1次相続と2次相続の相続税の合計
①385万円+160万円=545万円  < ②0円+1,220万円=1,220万円
結果として675万円の差が出ます。

2次相続は、以下の点が変わってくることで相続税が増えます。
1.基礎控除が1人分少なくなります。
2.生命保険の非課税枠も1人分少なくなります。
3.小規模宅地等の特例が適用されない場合があります。
    (母親と父親は同居してる場合が多いため小規模宅地の特例の適用がありますが、子はすでに自宅を持っている場合があり、その場合小規模宅地の特例は適用されません)
4.相続した財産だけでなく、母親の財産もプラスされます。

以上のように2次相続に相続税を多く払う場合がありますので、1次相続の分割協議をする時は、2次相続を考えた相続対策が必要です。
 松井 稔幸

投稿者: 税理士法人あけぼの

2014.11.22更新

相続税の計算は、プラスの財産(土地、建物、預貯金等)からマイナスの財産(借入金や未払金等の債務、葬儀費用)を引いた正味の遺産額から基礎控除額(今年まで5000万円+法定相続人×1000万円・来年から3000万円+法定相続人×600万円)を控除した金額(課税遺産総額と言います)に対して相続税の税率を掛けて行います。

 
預かり保証金は経済的利益を控除する!!

 この計算の時のマイナスの財産として、建物の賃貸時に預かる保証金・敷金(以下預かり保証金等と言います)があります。居住用の賃貸の多くは契約期間が1~2年ですのでそう問題になりませんが貸店舗等の場合、契約期間が長い場合があります。この場合の預かり保証金等の相続税の評価計算に注意しないといけません。多くの場合この預かり保証金等は無利息で預かります。相続税の評価方法の考え方は、預かり保証金等を無利息で預かると、その利息分の経済的利益を得ているものと考えます。従って預かり保証金等の金額からその経済的利益分を控除した金額が評価額になります。結果マイナスの財産の金額が減ってしまい、課税財産が多くなり、相続税が多くなります。
○具体的な計算式
  保証金等の金額×残存期間に応ずる基準年利率による複利現価率 
  【例】 無利息の保証金 5000万円 賃貸残存期間20年
        5000万円× 0.861 =4305万円
        (平成26年9月の基準年利率0.75%で、その複利現価率は20年で0.861です)
    預かり保証金等の評価が695万円(5000万円-4305万円=695万円)下がり、相続税の課税財産がその分増えたことになります。
 預かり保証金等としてよく話がでるのは、土地を貸し付ける定期借地権の場合の方が多いと思います。土地の貸し付けの場合はこの評価減の計算が必要か注意しましょう。

 建設協力金は割引計算をしない!!

 ただし、貸店舗を賃貸するに当たり、テナントから建設費用の全額または一部を建設協力金として徴収し、工事代金の支払いに充てる場合があります。貸店舗などの場合多く採用されています。建設協力金はテナントへ返済される預かり金ですが、通常は一定期間無利息で据え置き、その後長期に分割返済されます。
 預かり保証金等と似ていますが、この建設協力金は無利息でも相続税の評価は全額債務として控除できます。この違いは、建設協力金を入れた場合通常の家賃より家賃が低く設定され、無利息による経済的利益が家賃を低くすることで相殺されていると考えます。預かり保証金等の相続税評価のような割引計算はなく全額債務として控除されます。

貸店舗の預かり保証金等や定期借地権の預かり保証金等の相続税評価には、評価減の計算がある場合がありますので十分注意しましょう。
松井 稔幸

投稿者: 税理士法人あけぼの

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