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2015.10.28更新

  先日、相続の遺産分割が決まらないお客様の相続税の申告書を提出いたしました。相続税の申告期限は、死亡してから10ケ月以内です。でも、その申告期限までに必ず分割協議が決まるとは限りません。どうしても相続人の間でもめることもあります。そのような時は、未分割のままで相続税の申告になります。
 今回は、未分割の場合の相続税の申告を事例をもとに説明します。

事例 相続財産 8,800万円 
      相続人  配偶者A 長男B 次男C(法定相続人 3人)
     
(1)まず未分割の相続税の申告
  今回の基礎控除額は 3,000万円+600万円×3人=4,800万円 になります。
 
相続税の計算
1.遺産額から基礎控除を控除
    8,800万円-4,800万円=4,000万円
   
2.各相続人に法定相続分で按分
    A 4,000万円×1/2=2,000万円
    B 4,000万円×1/4=1,000万円
    C 4,000万円×1/4=1,000万円
   
3.相続税額の算出
    A 2,000万円×15%-50万円=250万円
    B 1,000万円×10%=100万円
    C 1,000万円×10%=100万円          合計450万円

4.各相続人の納税額
    A 450万円×1/2=225万円
    B 450万円×1/4=112.5万円
    C 450万円×1/4=112.5万円

未分割での相続税の申告では、色々な特例が適用されません。
例えば1.配偶者の税額の軽減
           配偶者が取得した相続財産が法定相続分以下か1億6千万円以下の場合は相続税がかかりません。
   2.小規模宅地の特例 
            被相続人が事業に使用していたり、自宅に使用していた場合の土地は、一定の要件を満たした場合は80%の評価減が適用できます。

(2)申告期限後に分割が決定した場合
 申告期限後3年以内に遺産分割の協議が決まった場合は、「更正の請求」を提出し最初に支払った相続税を還付してもらいます。このとき未分割の申告で受けれなかった特例が適用できます。今回、自宅の小規模宅地の特例を受けたとします。

1.分割協議で決まった各人の取得財産
    配偶者A   5,000万円
    長男B    2,800万円-小規模宅地の特例800万円=2,000万円 
    次男C    1,000万円                   合計 7,000万円

2.遺産額から基礎控除を控除
    7,000万円-4,800万円=3,200万円

3.各相続人に法定相続分で按分
    A 3,200万円×1/2=1,600万円
    B 3,200万円×1/4= 800万円
    C 3,200万円×1/4= 800万円

4.相続税額の算出
    A 1,600万円×15%-50万円=190万円
    B   800万円×10%=80万円
    C   800万円×10%=80万円                 350万円

5.各相続人の納税額
    A 350万円×5,000万円/7,000万円=200万円 ただし配偶者の軽減で0円
    B 350万円×2,000万円/7,000万円=100万円
    C 350万円×1,000万円/7,000万円= 50万円

6.各相続人の還付金額
   A 225万円-0円=225万円
   B  112.5万円-100万円=12.5万円 
   C 112.5万円- 50万円=62.5万円                  還付合計 300万円

 申告期限までに分割が決まっていないと、相続税を多く支払うことになります。従ってその資金繰りが大変になりますので、申告期限までには遺産分割を決定しましょう。
                                                              
      松井 稔幸

投稿者: 税理士法人あけぼの

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