相続担当スタッフブログ

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2015.06.28更新

 先日、あるお客様から「長男に暴力を振るわれたから相続財産を何も渡したくない。どうしたらいいのか。」と相談がありました。
 長男に、相続財産を渡さない方法として、手っ取り早いのが遺言書に、長男に財産を渡さないと書くことです。しかし、何も渡さないと書いても長男には遺留分がありますので、完全に渡さないようにすることは出来ません。

 完全に相続財産を渡さない方法としては、相続欠格・相続人の廃除があります。前回は、欠格について説明しました、今回は廃除について説明いたします。

相続人の廃除 

 相続欠格は、一定の事由がある場合に相続権を自動的に喪失することを言います。これに対し、被相続人の意志で相続権を剥奪することを相続人の廃除と言います。
 最初の話のように、親に対し、たびたび暴力を振るうような子には相続財産を一切渡したくないという場合、被相続人は家庭裁判所に相続人の廃除の申立を行うか、遺言書を作成し、その中で排除の意思表示を行い、申立が認められれば、当該相続人の相続権を剥奪することが出来ます。ただし申立をすればすべて認められるわけではなく、家庭裁判所が厳密な審査を行い認められ場合のみ廃除できます。簡単には認められません。(例えば、親から見ると虐待されていると思っていても、周りの人から見ると親にも原因がある場合などは認められません。)
 また廃除の対象者は、遺留分を有する将来相続人になる人ですので、兄弟姉妹が将来相続人になる場合には廃除の対象にはなりません。兄弟姉妹に相続財産を渡したくない場合は、遺言書で渡さないことを記入すれば、ことは足ります。

 相続人の廃除が認められた例は、実際そう多くはないようです。子供に相続財産を渡さないようにすることは、なかなか難しいです。
 なお相続人の廃除も欠格と同じで、廃除された相続人の子は代襲相続することができます。

 裁判所に廃除が認められたしても、手続きが終了したわけではありません。裁判所の審判が確定した後、被相続人の戸籍のある市町村役場に、審判書を添付して、相続人の廃除の届け出をすることによって、戸籍に廃除の記載がされます。但しこれによって、親子関係はさらに難しくなります。また、他の相続人との話し合いをきちんとしておかないと、他の相続人とももめてしまいます。実行するときは、十分に検討してから行って下さい。
松井 稔幸

投稿者: 税理士法人あけぼの

2015.05.18更新

  先日、あるお客様から「長男に暴力を振るわれたから相続財産を何も渡したくない。どうしたらいいのか。」と相談がありました。
長男に、相続財産を渡さない方法として、手っ取り早いのが遺言書に、長男に財産を渡さないと書くことです。しかし、何も渡さないと書いても長男には遺留分がありますので、完全に渡さないようにすることは出来ません。

 完全に相続財産を渡さない方法としては、相続欠格・相続人の廃除があります。今回は、欠格について説明し、次回は廃除について説明いたします。

相続欠格
 本来なら相続人になるはずの人(推定相続人)が、不正な行為により、相続を発生させようとしたり、自己の取り分を多くしようとした場合、その相続権を剥奪することを言います。欠格事由に該当する行為をした者は、特段の手続きを要せずに相続権を剥奪されます。なお、欠格者の子の代襲相続は認められています。

欠格事由は5つ規定されていますが、被相続人または先順位、同順位相続人の生命侵害行為に関する非行を規定する物と、被相続人の遺言への干渉行為を規定するものとあります。

(1)生命侵害行為の例
 ①相続人が、被相続人に対する殺人や殺人未遂の罪で、刑に処せられた場合で故意に行 った場合です。過失致死の場合は、欠格事由にはなりません。また、正当防衛で刑に処 せられなかった場合は、欠格事由にはなりません。
 ①被相続人の兄弟が、被相続人の子を殺害したり、被相続人の子供同士で殺害したり場 合などが「相続について先順位、同順位相続人の生命侵害行為」に該当し欠格事由にな ります。

(2)遺言に関する不当干渉の例
 ①被相続人を脅迫して、自分の都合の良い遺言書を書かせたり、遺言書がなかったにも かかわらず、自分の都合の良い遺言書を偽造した場合は、欠格事由になります。
 ②封印のある遺言書を見つけ、こっそり開封してみたら自分に不利な内容だったので処 分してしまった場合は、欠格事由になります。

 欠格事由に該当した相続人は、裁判手続きなどを要せず、当然に相続権を失います。

今回の質問の暴力行為での結論は、次回の相続人廃除で説明致します。                                                   
   松井 稔幸

投稿者: 税理士法人あけぼの

2015.01.26更新

  新しい年を迎え、今年もいろいろ相続に関わることについて紹介していきます。
 みなさまに、すこしでもお役に立てたら幸いです。

 相続対策というと、いかに相続税を少なくするかということでした。そのため「資産の相続税評価額を圧縮する」「マイナス資産として債務を増やす」「法定相続人を増やして基礎控除額を増やす」が中心でした。私も以前建設会社と一緒に相続対策としてアパート建設を勧めていました。当時の私は、相続対策は相続税が減少すれば効果があるものと思っていました。そんなときアパートを建てた方の確定申告をしていて言われました。「なかなか入居者が入らず借入金を返すのが大変だ」と・・・・。確かに確定申告の不動産所得は大赤字で個人の財産を取り崩して返済していました。私が相続対策でアパート建築を勧めた方ではなかったですが、そこの建設会社が建設させたアパートです。なぜその土地がアパート建設に向いているかどうかもっと検討しなかったのか、建設会社に不信感を持ちました。
 確かに、アパートを建てることによって土地の相続評価額を下げることが出来ます。また借入金をすることでマイナス資産が増えます。相続税は減少するでしょう。でも家賃収入が計画通り入らず自分の持っている財産で借入金を返済することは、結局自分の貴重な財産を実質的に減少させています。これでは相続税の節税対策になっても、正しい相続対策とは言えません。ましてや、アパートを建てたことによって、その土地を売却したくてもなかなかできません。相続税の納税資金がないとき困ってしまいます。

 正しい相続対策とは、ご先祖様から預かった貴重な財産と自分が苦労して手に入れた財産をいかにスムーズに次世代に継承するかだと思います。またすべての財産を承継することは大変難しい時代です。残す財産として、収益を生む財産と利用価値のない財産をしっかり見極める必要があります。

相続対策は、相続税を減少させることだけでなく、財産をいかに残すかをもっと考えましょう。

松井 稔幸

投稿者: 税理士法人あけぼの

2015.01.05更新

  あけましておめでとうございます。何とかブログを月1回書くことを続けています。少しでも相続の問題点等を、読者の方々に理解していただければ幸いと思っています。

 毎年、何件かの相続税の申告をしますが、その中の数件が相続争いになっています。

なぜ相続争いが起きるのか!!
 戦前は、家督相続制度があり、長男が家督を継ぐことになっていました。財産の全てを引き継ぐ代わりに親と同居して、親の老後の面倒を看てきました。
 しかし、戦後は法の下の平等を定め、相続も子の法定相続分は全員均等です。両親の介護や家業の手伝い、親孝行など子供の義務を全く果たさなかった子供でも、親の死後、相続する権利は平等と、自分の権利を主張して均等の相続分を請求してきます。
 核家族化でおじいちゃん、おばあちゃんと一緒に生活をする機会がなくなり、またご先祖様の供養もしなくなった現在、義務を果たさず権利ばかり主張する世の中になってきました。相続を財産がもらえるものとしか考えていません。

 相続は、ご先祖様からの財産の継承で、一時的な預かりと考えるべきです。 従って大切に守っていき次世代の子へ渡さなければなりません。 

 親は相続を、次の世代が考えるものとして放置してはいけません。相続争いが起きないよう、生きてる間に出来ることをしておきます。
 その一つとして遺言書があります。自分の老後の面倒を看てくれる子に、財産を残すよう遺言書を書きます。そして面倒を看ない子たちに、遺留分を放棄するよう言い含めます。できれば、家庭裁判所に行って遺留分の放棄の手続きを法的に進めます。
 遺言書と遺留分の放棄の許可書(家裁が発行)があれば、相続争いは起こりません。

 相続争いが起こってしまいますと、その争いはその後子供の代以降もずっと続いてしまい、その家系はそこで壊れてしまいます。

家が壊れてしまうと、
やがて日本が壊れてしまうのではないかと心配しています。

 松井 稔幸

投稿者: 税理士法人あけぼの

2014.11.29更新

 相続を、両親で考えると片方の親が死亡すると1次相続、残りの親が死亡すると2次相続が発生します。一般的には女性の方が長生きですので、普通1次相続は父親で、2次相続は母親となります。そして父親の財産を母親が相続する場合は、配偶者の特例として法定相続分または16,000万円 以下ならば相続税はかかりません。1次相続だけを考えてしまうと母親が多く相続をした場合の方が相続税が少なくなります。しかしその後の母親の2次相続まで計算すると、1次相続で母親が多くを相続した場合の方が1次2次合計の相続税が増えてしまいます。

[例] 課税遺産総額1億円
    相続人は配偶者と子の2人  
       ①は法定相続分(1/2)での分割をした場合
    ②は母親が遺産のすべてを相続した場合

1次相続   基礎控除4200万円(平成27年以降3,000万円+600万円×2人)
 ①法定相続分で分割  1/2  場合
      母親   相続税     0円
      子    相続税   385万円             合計385万円
 ②母親が遺産すべてを相続した場合
   母親   相続税     0円
      子    相続税      0円                0円 有利
     
   母親が亡くなった
2次相続     基礎控除3600万円(相続人は子のみ3,000万円+600万円×1人)
 ①母親が1次相続で1/2取得した場合、 母親の課税遺産総額 5000万円     
   子    相続税   160万円
 ②母親が1次相続で遺産すべてを相続した場合、  母親の課税遺産総額  1億円
      子    相続税   1,220万円

1次相続と2次相続の相続税の合計
①385万円+160万円=545万円  < ②0円+1,220万円=1,220万円
結果として675万円の差が出ます。

2次相続は、以下の点が変わってくることで相続税が増えます。
1.基礎控除が1人分少なくなります。
2.生命保険の非課税枠も1人分少なくなります。
3.小規模宅地等の特例が適用されない場合があります。
    (母親と父親は同居してる場合が多いため小規模宅地の特例の適用がありますが、子はすでに自宅を持っている場合があり、その場合小規模宅地の特例は適用されません)
4.相続した財産だけでなく、母親の財産もプラスされます。

以上のように2次相続に相続税を多く払う場合がありますので、1次相続の分割協議をする時は、2次相続を考えた相続対策が必要です。
 松井 稔幸

投稿者: 税理士法人あけぼの

2014.11.22更新

相続税の計算は、プラスの財産(土地、建物、預貯金等)からマイナスの財産(借入金や未払金等の債務、葬儀費用)を引いた正味の遺産額から基礎控除額(今年まで5000万円+法定相続人×1000万円・来年から3000万円+法定相続人×600万円)を控除した金額(課税遺産総額と言います)に対して相続税の税率を掛けて行います。

 
預かり保証金は経済的利益を控除する!!

 この計算の時のマイナスの財産として、建物の賃貸時に預かる保証金・敷金(以下預かり保証金等と言います)があります。居住用の賃貸の多くは契約期間が1~2年ですのでそう問題になりませんが貸店舗等の場合、契約期間が長い場合があります。この場合の預かり保証金等の相続税の評価計算に注意しないといけません。多くの場合この預かり保証金等は無利息で預かります。相続税の評価方法の考え方は、預かり保証金等を無利息で預かると、その利息分の経済的利益を得ているものと考えます。従って預かり保証金等の金額からその経済的利益分を控除した金額が評価額になります。結果マイナスの財産の金額が減ってしまい、課税財産が多くなり、相続税が多くなります。
○具体的な計算式
  保証金等の金額×残存期間に応ずる基準年利率による複利現価率 
  【例】 無利息の保証金 5000万円 賃貸残存期間20年
        5000万円× 0.861 =4305万円
        (平成26年9月の基準年利率0.75%で、その複利現価率は20年で0.861です)
    預かり保証金等の評価が695万円(5000万円-4305万円=695万円)下がり、相続税の課税財産がその分増えたことになります。
 預かり保証金等としてよく話がでるのは、土地を貸し付ける定期借地権の場合の方が多いと思います。土地の貸し付けの場合はこの評価減の計算が必要か注意しましょう。

 建設協力金は割引計算をしない!!

 ただし、貸店舗を賃貸するに当たり、テナントから建設費用の全額または一部を建設協力金として徴収し、工事代金の支払いに充てる場合があります。貸店舗などの場合多く採用されています。建設協力金はテナントへ返済される預かり金ですが、通常は一定期間無利息で据え置き、その後長期に分割返済されます。
 預かり保証金等と似ていますが、この建設協力金は無利息でも相続税の評価は全額債務として控除できます。この違いは、建設協力金を入れた場合通常の家賃より家賃が低く設定され、無利息による経済的利益が家賃を低くすることで相殺されていると考えます。預かり保証金等の相続税評価のような割引計算はなく全額債務として控除されます。

貸店舗の預かり保証金等や定期借地権の預かり保証金等の相続税評価には、評価減の計算がある場合がありますので十分注意しましょう。
松井 稔幸

投稿者: 税理士法人あけぼの

2014.10.22更新

 相続というと、土地や現金を相続するイメージが強いですが、亡くなられた方に借入金がある場合も多いです。プラスの財産だけを相続できればいいのですが、世の中そんなうまい話はなく、当然マイナスの財産の相続しなければなりません。
 明らかに借入金がプラスの財産より多い場合は、相続人は相続の放棄の選択が検討されます。
 また、プラスの財産とマイナスの財産がどちらが多いか不明な場合は、限定承認が検討されます。限定承認とは、プラスの財産の範囲内で、マイナスの財産を引き継ぎます。ただし、この限定承認を受けるためには相続人全員で行わなければならなく、1人でも反対する人がいる場合は受けることができません。

 相続放棄も限定承認も、相続開始を知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所に申立をする必要があります。

注意1.借入金のある相続を相続放棄した場合

 相続放棄をした場合に注意しなければいけないことは、相続放棄をすると次の相続順位の相続人にその借入金が引き継がれることになります。
 例えば、借入金が多額ということで配偶者・子が相続放棄をすると次の相続順位の故人の親が相続することになります。また親が亡くなっていると故人の兄弟が相続することになります。
 兄弟が亡くなっていると、その兄弟の子(甥・姪)が相続することになります。叔父さんのお葬式に参列した後、数ヶ月後に借入金が廻ってくるということがあるのです。
 従って、借入金が多い場合に相続放棄をするときは、推定される相続人全員で相続放棄をしないと大変なことになります。
 

注意2.借入金を分割協議書で相続する場合
 
 

 相続人が複数いる場合、分割協議書を作成します。分割協議書で誰が何を相続するか相続人で話し合い決定するのですが、ここに大きな勘違いがあります。
 分割協議書に、借入金はすべて長男が相続すると書いてあるからと安心してますと、後から他の兄弟に銀行からこの借入金を返済してくださいと督促を受けることがあります。
 これは分割協議書にいくら借入金は誰々が相続すると書いてあっても、その債権者(銀行)に対して対抗できないということです。従って銀行が長男が引き継ぐことを承認しなければ、他の相続人にも請求できることになります。
 このようなことがおこらないようにするためには、債権者である銀行に承認を得る必要があります。
 
 

 借入金が相続財産にある場合は、以上のようなことに十分注意して相続しましょう。
                                                                          松井 稔幸

投稿者: 税理士法人あけぼの

2014.10.03更新

相続税の節税対策として、生命保険を使った方法がよく話に出てきます。

 相続税には、契約者と被保険者が同一の契約で、死亡保険金が相続人に支払われ場合
500万円×法定相続人数の非課税枠があります。仮に現金5000万円ある場合は5000万円すべてが相続税の課税対象ですが、法定相続人4人いる方が2000万円の生命保険に加入しますと課税対象は3000万円になり2000万円の課税所得の節税になります。
 だいぶ浸透している話なので、よく使われているの方法なのですが、実際私の担当した相続税の申告では多くの方が生命保険に加入していませんでした。よく見てみますと亡くなられた方が80歳以上のお年寄りの方で、過去には加入していたのですが、すでに満期がきており生命保険が終了していました。過去の多くの生命保険が70歳から80歳までで終了するタイプが多く無保険になっている方が多かったです。
 高齢の方に相続税の節税を話をするときに、生命保険の加入が難しいとして生命保険を使った節税の話はしなかったのですが、最近90歳まで加入できる生命保険がいろんな生命保険会社からでています。これは使えます。

さらなるメリット

1.流動性資金の確保
   相続財産の現預金は、遺産分割協議書ができないと使うことができません。一方この生命保険は保険金の受取人が保険金請求をすればすぐにお金になります。

2.受取人を指定できる
      生命保険は、契約者が死亡保険金の受取人をあらかじめ指定することが出来ます。
    遺言書で被相続人の財産の分け方を指定することも出来ますが、手続きが面倒です。
    生命保険であれば、簡単に希望どおり分けることが出来ます。また、分割協議書での分割は時間がかかります。
   
*注意点
 保険の中には10年ぐらいまでに解約した場合は、元本割れすることがあります。

   松井 稔幸

投稿者: 税理士法人あけぼの

2014.07.25更新

最近読んだ雑誌に、単身世帯が急増する特集が載っていました。

「おひとりさま」が急増しています。

 2010年現在、全国の単身世帯数は1679万世帯、総人口の13%、全世帯数の32%も占めています。「標準世帯」(夫婦と子供からなる世帯)が全世帯数に占める割合は28%なので単身世帯の方が現在多くなっています。これが2030年になるとさらに単身世帯が増加し全世帯数の37%を占めると予測されています。さらに、驚くべきことは単身世帯が増える年代が2030年では男性の50代60代と言うことです。その大きな原因が、男性の未婚化です。一度も結婚しない人の割合を「生涯未婚率」と言いますが、男性の生涯未婚率は1985年までは1~3%で推移した後、1990年以降急激に上昇し2010年には20.1%なっています。それが2030年には27.6%と予測されています。私の会計事務所の若い男性も独身が2人いますし、関与先にも独身の社長が何人かいます。
 少子化が大きな社会問題になっていますが、子供が少なくなって、さらに結婚しなくなると日本はどうなるのでしょうか。
 
 平成27年から相続税が大きく変わります。とくに大きくかわるものが基礎控除です。今までは5000万円+法定相続人1人に付き1000万円の基礎控除でしたが、これが3000万円+法定相続人1人に付き600万円になります。年間死亡者に対する課税割合が改正前4.1%だったのが6%になると言われています。また都市部ですと10%を超えるそうです。
 これに加えて、少子化により基礎控除が減少(例えば、配偶者と子供3人の場合は5400万円の基礎控除がありますが、少子化により配偶者と子供1人ですと4200万円に減ってしまいます)します。
 結婚しないと、配偶者や子供はいません。ましてや少子化で兄弟もいないとなるとその財産は最終的には、国に帰属することになります。(2013年12月ブログ「相続人がいないとき」参考)
 こんなことを考えてブログを書いていた時、家内が「そんな時代になれば、みんな財産を残しても仕方がないから使い切って死んでいくから、かえって景気が良くなるのでは?」って言いました。はたしてどんな時代が来るのやら!!

 でも確実に言えることは、家族がなくなると、家がなくなりやがて国がなくなると。

                                                                      松井 稔幸

投稿者: 税理士法人あけぼの

2014.06.25更新

先日、「遺言書で遺言執行者が不動産を売却して、その代金から諸経費を差し引いた残額をXに遺贈する」という遺言の案件があり、その税金について、所長から調べるよう指示がありました。
 このような遺贈(上記のような、相続財産を売却したうえで、売却代金を相続人または第三者に遺贈する旨の遺言)を、精算型遺贈と言います。この手続きの流れは遺言執行者が単独で行えるのですが、形式上は一旦不動産の所有権を法定相続人に移転し、遺言執行者が法定相続人の代理人として売却行為を行います。
 従って法定相続人名義の売却になりますから、法定相続人に所得税の譲渡税がかかります。遺言執行者は財産の分配をするのに、諸経費を引いた後の金額をするのですが、この諸経費の中に譲渡税が入りますので遺言執行者は譲渡税の納税時期まで譲渡税分をしっかり管理しておく必要があります。
 また、このとき相続人がいない場合(もともといない場合や相続人が死亡している場合など)はどうなるかと言いますと、相続人不存在による相続財産法人名義への登記名義人氏名変更を行った上で、買主への売却手続きを行います。本来は相続財産法人名義への変更登記は、相続財産管理人を選任した後に相続財産管理人により行われますが、この場合はその選任をすることなく行うことができます。そして相続財産法人は法人税の納税義務を負わないため、売却による法人税はかかりません。

 
相続税の申告が必要か?

 相続税は、相続や遺贈によって取得した財産に課税されます。従って精算型遺贈で取得した財産も相続税の課税対象になります。
 ここで注意しなければいけないことは、被相続人から相続人が遺贈により財産を取得した場合には、相続税の債務控除、未成年者控除、障害者控除、さらに山林の立木に関して85%評価の規定を受けることができますが、特定遺贈(注)により財産を取得した人が被相続人の相続人に該当しない人である場合は、これらの控除を受けることができないほか、相続税額に20%加算されることもあります。

(注)遺贈とは、遺言により被相続人の財産を相続人や第三者等に無償贈与することを言います。そしてその遺贈には、包括遺贈と特定遺贈があります。
 包括遺贈とは、遺産の全部または一定の割合で指定して行う遺贈のことを言います。
 特定遺贈とは、遺産の内一部の財産を指定して行う遺贈のことを言います。
松井 稔幸

投稿者: 税理士法人あけぼの

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